春の野菜は、冬の間に停滞気味だったからだ
の新陳代謝を活発にしてくれます。
春は『とうだち』といって、花をさかせるた
めにかたい茎が伸びます。大根もカブも白菜も
キャビツもブロッコリーもチンゲンサイも、ほ
とんどの野菜はアブラナ科であるため、黄色い
つぼみをつけて、春の畑を一面の菜の花畑にし
てしまいます。また、山形では『茎たち』と呼
び、つぼみや若い葉をかき採ってたべます。関
東では『かき菜』と呼び、香りも歯ごたえもす
ばらしい春ならではのおいしさを楽しみます。
また、春は野菜の端境期であるため、昔はフ
キノトウやコゴミ、たらの芽などの山菜が頼り
でした。ウルイ、山ウド、ノビル、ワラビ、ゼ
ンマイ、ノカンゾウ・・・と、楽しみの味覚が
つぎつぎに出てきて、からだほぐしの山歩きと
の一石二鳥で、冬の間ペースダウンしていた細
胞を起こしてくれます。
収穫した春の苦みを料理して味わい尽くす食
卓は、舌にもからだにもここちよく、からだは
どんどん開かれ、そしてゆるみ、全細胞が活発
に動き出して、滞った流れを修復し始めてくれ
るのです。
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